劣化 : 性能・品質などが低下して以前より劣ってくること。
熟成 : 成熟して十分なころあいに達すること。
「プリント合板」や「人造大理石」など、日本が高度成長期に入り、
大量生産、安価、品質にばらつきの少ない材料として
急速に普及した建材を「新建材」と呼びます。
これらは一旦、変化をし始めると
どんどん劣化していきます。
一方で無垢材や天然石などの天然素材は
長い時をかけて変化し、 熟成していきます。
<扶桑の家>
<安八の家>
<木全の家>
新建材はどこも同じように劣化してきますが、
天然素材は住む人のライフスタイルによって
熟成の仕方が異なります。
新建材に比べ、メンテナンスが必要ですが、
その仕方によって自分好みに熟成させることができます。
アルミサッシなども新建材です。
全てを新建材にするのではなく、
機能、コストを重視する部分(新建材)と
味を出す部分(天然素材)をうまく使い分け、
住む人の思い出(記憶)と共に、
大切な住まいを劣化ではなく
熟成させていきましょう。
五藤久佳デザインオフィス 坪内